『マテリアルゴーストシリーズ』人気投票 結果発表!
――あ〜、あ〜、ただいまマイクのテスト中。……え、もう始まってる? …………。と、じゃあ、えと、ええと……。
結果発表〜!!
あ、先走りすぎました? ええと、これは先月の31日までに行われていた『マテリアルゴーストシリーズ人気投票!』のトップ10を本人たちからのコメントをいただきながら、実況形式で発表していこう、という企画です。ま、一種のお祭ですね。
今日、この日のために『マテゴ』キャラたちにもご来場願いました。お、どうやらこの体育館の壁に貼られている結果発表の紙をあらかた見終わったのか、あちこちで一喜一憂する皆さんの姿が見受けられます。
あ、なんで僕――ルーラーがマイクを片手にこの『彩桜(さいおう)学園』の第一体育館の壇上に居るのか、という至極真っ当なツッコミは謹んで受け流させていただきます。なぜ僕が進行役をやっているのかというツッコミも、またしかりです。ご了承を。
……あ〜、壇上からちょっと見渡してみたところ、票がまったく入らなかったからなのでしょうか、《中に居る》や《顔剥ぎ》、《楔》や《死神》と一緒に『オルタ』の主人公、神無 空(リョウ)が落ち込んでおります。やはり悪霊は悪霊でしかなかった、ということなのでしょうか?
あ、でもその両隣には彼の基となった『御倉 了』や彼の先代とも呼ぶべき『初代リョウ』の姿も見受けられます。う〜ん、なにげに夢の(?)コラボが実現しておりますねぇ……。
あれ? なんか三人で慰めあっている? ううん、あそこだけなんとも形容しがたい雰囲気が漂っております……。
あ、でもよく目をこらして見てみると、彼らの近くには零音や右坂 藍璃、幽子、そして意外なことに神無 鞠亜までもが居ます。彼女はかなり人気があったと思うんですけどねぇ、例の告白のあとでしたし。まさか得票数ゼロだったとは……。
しかし、もしかして、『オルタ』のメンバー、全員がリョウの周辺に居ますか……?
…………。
ええと、他に見渡してみたところ……。
ああ、やはり得票数ゼロという結果に落ち込んでいる様子のピア子とナオミさん、ヘルメス、それとカズミとショーコが体育館の隅に見受けられました。
あ、その近くには吉村 加奈子の姿もありますねぇ。彼女、個人的には好きだったのですが。いや、『インビジブル』の空のほうが好きだったりもしますけどね、僕は。でもそれはそれということにしていただけると……。
それとあとは……。
あ、芳子さんと明美さんの春沢姉妹の姿もあります。そしてその隣には……おーっと! これは驚き! 彼です! 星川 陽慈の姿がありました! なんかメチャクチャ落ち込んでおります! 『マテゴ』のメインキャラでありながらのこの扱いは涙モノ!!
さて、ではそろそろ……え? まだ準備が整ってない? えっと、ではもうしばらく体育館内を見渡してみるとしましょう。なにか発見があるかもしれませんし。……あ、ここからはちょっとオフレコで。――(あまり準備に時間かけないでくれよ、マルツ。別に派手な演出をするわけでもないんだからさ。
……え? やるの? どハデな演出を? わかった。お願い。あ、でもさ、最初のあのポカはマズいよ。おかげでちょっと出だしが失敗――
え? わざと? おま――っと、さすがにオフレコ長すぎるか……。じゃあ、ちゃんと頼むぞ。うん。こっちもちゃんと時間稼いでおくから)。
さて、体育館の真ん中のあたりには1票しか得られなかった人が1,2,3……っと、全部で5人いますね。式見 傘に篠倉 綾、サリーこと雨森 沙里に日向 耀、と。
なんか、それぞれの表情にだいぶ差がありますね〜。サリーは心なしかホッとした表情を浮かべていますが、綾と傘は……。ああ、特に傘の落ち込みっぷりは尋常じゃありません。なんだかんだで人気あるポジションにいましたからねぇ、1票しか得られなかったのは、やはり堪えるのでしょう。
あれ? 思った以上に耀はショックを受けていないようですね。彼女の性格を考えてみた限り、てっきりトップ10に入ってコメントをする気満々なのだとばかり思っていたのですが……。まあ、本人がその得票数に不満を持っていないのはなによりです。波乱はないほうがいいですからね。
残る一人の得票数1のひとは……なんか、胸張ってますよ。ものすご〜く満足げです。ええと、メイド服の彼女は……リエラ・クレインですね。……あれ? 彼女、『オルタ』の……?
…………。
……なんか、神無 空(リョウ)が落ち込んでいた理由がよくわかった気がします……。しかし、まさか彼女が……。鞠亜でもなく彼女が……。
あ、その彼女らから少し離れたところにアリスがいます、アリス・ヒュプノス。得票数は……2票なんですね。微妙にムスッとしていますが、これは人気投票に興味がないからなのでしょうか。それとも2票しか得られなかったからなのでしょうか……。
……どうにも掴みにくいキャラです。こんなんでこの先、彼女を二次で書けるか、とても心配です。出す予定があるんですよね、一応……。
……っと! ここでハプニング! いきなり雪瀬 空が壇上に上がってきました! 彼女の順位は……11位!? 得票数5!?
『インビジブル』のみのキャラでありながらここまで票を得るとは、恐るべし雪瀬 空! あ、でも11位である以上、コメントは――
空「蛍〜! 私ベスト10に入ったわよ〜!!」
――入ってませんよ! 11位ですよ! って、ああっ! 蛍がユウと鈴音に睨まれてるっ! そうか! 彼女らからしてみれば、雪瀬 空は『私の恋人の蛍にいきなりなれなれしく話しかけてきた初対面キャラ』なんだ!!
空「やっぱり主人公のファーストキスを奪ったキャラは強いってことね!」
――あああっ! 真儀留先輩と耀、深螺さんまでもが蛍を睨み始めた! これは四面楚歌よりも酷い五面楚歌!? しかも空のフォローは一切ナシ!? 満足感溢れる表情で壇上を降りていくし!!
……っと、どうやら準備のほうが整ったようです。ではそろそろ始めるとしましょう。しかし、前フリがなんとも長かったですね……。では、
『マテゴ人気投票』トップ10発表ぉ〜!!
はい、ではトップ10に入った方々は壇上のほうに来てください。ほらそこ、蛍を睨むのはもうやめてあげましょうよ。
では、まず第10位!
初登場は『マテリアルゴースト5』、縦横無尽の大活躍をみせ、『オルタ』にも登場した『マテゴ』のおそらくは最強キャラ! 水月鏡花! 8票!!
では鏡花さん、一言、コメントをお願いします。
鏡花「まず、どうして私と彼――『式見 蛍』が同じ場所に……?」
――ここはそういうところですから! 実際、ヘルメスとアリスも同時に存在していますし!
鏡花「それはそうだけどね……。じゃあ、コホン。投票してくださった皆さん、ありがとうございます。でも私に入れる分を何票か『式見 蛍』に回してもらえていたら、と思ったり思わなかったり……」
――あ〜。それは思うかもしれませんね〜。違う名前を持つ同じキャラの辛いところですか?
鏡花「まあね。語り部の部分は全部『式見 蛍』の状態でやってるわけだから……」
――そうですね〜。苦労しているのは大体が蛍のときですもんね〜。では鏡花さん、来てくださってありがとうございました〜!
続けていきましょう! 次は……お? どうやら得票数が同じキャラが二人いるようです! というわけで第8位!
一人はタナトスとの最終決戦でなにげに役に立った、愛すべき野良(?)猫! ホタル! 9票!!
もう一人は、本当のところ真儀留先輩と比べてどっちが頭がいいの? どっちが主人公体質なの? な感バリバリの『マテゴ』の主人公! 式見 蛍! 同じく9票!!
ではではお二人とも、コメントをお願いします。まあ、同じキャラと言われれば同じキャラですけどね。
ホタル「なんで!? なんで僕に!?」
――さあ〜、猫好きが想像以上に多かったんでしょうかね〜。
蛍「いっそ同じキャラとして扱おうよ! そうすれば得票数は18! 『水月鏡花』の分も合わせれば26票もいくのに!」
――いや〜、やはり鏡花には鏡花の、蛍には蛍の、そしてホタルにはホタルの魅力があるのでしょう。
蛍「最後のは微妙に違う気がする! 鏡花と僕は少しばかりキャラが違うけど、ホタルのキャラは僕のままなのに!!」
――きっと真儀留先輩とお風呂に入ったシーンがウケたのでしょう、ホタルは。
ホタル「余計なこと言わないでよ! 見てる! 鈴音がメッチャ見てる!」
――いえ、あれは『睨んでいる』と表現するほうが適切でしょう。
ホタル「もっと悪いよ!!」
――で、もっとなにかないのでしょうか? 『トップ10入りしたよ、やった〜』みたいな感想は。
蛍「あ、それは素直に嬉しいよ、うん。この作品には魅力的な女性キャラが多いから、その中で8位になれたのは、ある意味では大健闘かなって思うし」
――『マテリアルゴースト』は主人公あっての物語だと思うのですが?
蛍「わかってるよ! トップ5くらいには入れないと大健闘なんていえないのはわかってるよ!!」
――ホタルさんはこの結果をまずどなたに伝えたいですか?
ホタル「また微妙に答えづらい質問を……。鈴音とか先輩とかは確実に上位にいるだろうから、ここはやっぱり、家族に、かな」
――つまりは得票数1の妹さんとかに、ですか?
ホタル「傘――――っ!!」
蛍「やめようよ! もう悪ノリはやめようよ!」
――そうですね。僕もそろそろやめるべきだと思いますし。ではホタルさん、蛍さん、最後に一言。
ホタル・蛍『僕に投票していただき、ありがとうございます。マテリアルゴーストは終わってしまいましたがこれからもよろしくお願いします』
――綺麗にユニゾンしましたね。
ホタル・蛍「なにしろ同一人物ですから!」
――普段から二次創作小説で書きなれているせいか、僕も楽しかったですよ。
蛍「二次創作小説ってなに!?」
――ではお二人とも、今日はお越しいただきありがとうございました。
さて次は、第7位の発表です!
これはやはり『VOID』の彼女の人気なのか!? それとも『マテゴ』の彼女の人気なのか!? 非常に判断に迷うというかおそらくは前者なのでしょうが、僕自身は『マテゴ0』の彼女も割と好きでした! 投票時のコメントにも『梅パイポ』とあった神無家のお手伝いさん! 苗字は不明! その名は梅さん! 10票!!
梅「なんで未だに『梅パイポ』と呼ばれなきゃいけないんでしょうかねぇ!?」
――おお〜っと! いきなりツッコミが――
どぉんっ! どどどどぉ〜んっ!!
――なっ!? ……い、いきなり爆発です! 爆発が起こりました! ……もしかして、これがどハデな演出……?
梅「なに? いまの?」
――演出のようです。というか梅さん、もう少し驚きましょうよ……。
梅「驚けって言われても、神無家でお手伝いをやってりゃあね……」
――あ、なるほど。大抵の超常現象には慣れちゃってるんですね。
梅「で、もう帰っていい?」
――ノリ悪っ! あなたはもっとノリのいいキャラだったはずなのですが……。
梅「そこはほら、動かす人による、というか」
――メタ発言っ!? しかし、確かに僕の力量ではこれ以上の会話は……。
梅「あ、壇上下りる前にこれだけは言っておかないとね。……コホン。私に投票してくださった皆さん、ありがとうございました。深くお礼申し上げます」
――キャラが違う!
梅「アンタ、『マテゴ5』での私のキャラ忘れた? インターフォン越しにちゃんと来客の応対してたでしょ?」
――言われてみればそうでしたね……。『マテゴ0』の『入学前夜〜』で鈴音も言及していましたが、かなり有能なお手伝いさんなんですよね、梅さん。
梅「そういうこと。いまごろわかったの?」
――はい。ツッコミキャラのイメージがあまりにも強かったので……。コホン。梅さん、今日はありがとうございました。これからも神無家で頑張ってください。
では第6位の発表にいきましょう。……あれ? いまのが第6位? じゃあ第6位ってもう一人いるんですか?
……コホン。失礼しました。手違いがあったようです。梅さんは第7位ではなく第5位だったとのことです。そして同数の得票数でもう一人第5位がいらっしゃるとのことです。それは……え〜と(カンペを取り出し)。
日向 耀を主人に持つ、カオスな設定を背負わされたいつも空腹な犬のぬいぐるみ! ニャー君! 梅さんと同じく10票!
……って、えぇ〜っ!? ニャー君っ!?
耀「やったね、ニャー君!『うむ。やったな、耀!』」
――なんで壇上に上がってきてるんですか! 耀さん!!
耀「ニャー君は犬のぬいぐるみですから、私がいないとしゃべれません」
――……ああ、だから得票数が1でありながらも大して落ち込んでいなかったのですね。
耀「ニャー君が『耀はよく頑張った』と断言してます」
――ええと、じゃあニャー君、この大健闘をどなたに伝えたいですか?
耀「『当然、耀にだ』だそうです。それとニャー君は『進行役は耀に譲るべきだ』と断言しています」
――嫌です。進行役は僕がやります。それではニャー君、今日はありがとうございました。これからも頑張って空腹に耐えてください。
いや〜、まさかこんな形で耀が壇上に上がってくるとは、夢にも思いませんでした……。ニャー君が6位というのにもびっくりしましたし。
さて、ではいよいよ第5位の発表です!
マテゴのメインヒロイン! 実は幽霊じゃなかった美少女浮遊霊! 遊ぶ兎と書いての遊兎ことユウ! 15票!!
ユウ「…………」
――やりましたね! 大健闘じゃないですか、ユウさん! ……って、あれ? どうしたんです? なんかむくれちゃって……。
ユウ「全然健闘なんてしてないよぉ! メインヒロインなのに5位ってなに!?」
――ユウさん。あなたの場合、それでも大健闘なんですよ? 僕はトップ10に入れるかどうかも心配していたんですから。
ユウ「ムキィーッ!!」
――で、第5位になれた決め手はなんだと思います? 僕は繭消滅時の別れのシーンに胸を打たれましたが。
ユウ「なに!? 私、消滅寸前まで人気が得られないキャラなの!?」
――メインヒロインだから、という理由でとりあえず票を入れた人も割と多いと思ってるんですよね。まあ、僕は一度も入れなかったわけですが。
ユウ「酷っ! 私に票を入れる理由なんて、美少女だから、で充分じゃない!」
――でも、死んでるんですよね?
ユウ「死んでたわけじゃないよ! 最初から実体がなかっただけ!」
――余計にタチが悪い気がします……。あ、『マテゴ2』では鈴音に人気が一気に集まりましたよね。最後に蛍と結ばれたのも、思えば鈴音――
ユウ「その話はしないでっ! お願いだからっ!!」
――やっぱりユウさんの見せ場は『マテゴ4』からでしょうかね?
ユウ「そ、そうだね。私の心の動きとか、切なさとかを感じてもらえれば人気はおのずと出てくるはず……」
――まあ、僕は『マテゴ4』、帰宅部の仲直りシーンで感動しましたが。
ユウ「――グレてやるっ!」
――頑張ってください。
ユウ「ええっ!? グレるの応援!?」
――ユウさんって芸幅広いですよねぇ。ボケからツッコミまで。
ユウ「真剣なシーンやロマンスのシーンもあったよ!」
――今後の抱負をお聞かせください。
ユウ「本編では消滅した人間に抱負とか聞かれてもっ!」
――人間なのですか?
ユウ「根本的な質問キター!」
――では今日はお越しいただきありがとうございました。
ユウ「ええっ!? もう終わりなの!?」
――かなり時間は割いたのですよ、これでも。
さて、では第4位の発表と参りましょう!!
初登場は『マテゴ3』。ハデスを始めとしたいくつもの名前を使い分けながらもここまで登りつめました! <王の力>保持者! タナトス! 23票!
……タナトスかぁ。ちょっと話すの怖いけど、まあ、第4位だから機嫌はきっといいハズ! 覚悟を決めよう! うん!
ではタナトスさん! 一言コメントをお願いします! 短くてもいいですよ!
タナトス「アハハハハハハハ!!」
――えっと……? 壇上から降りていく? あれ? もしかしていまのでコメント終わりですか? ちょっと、タナトスさん、タナトスさ〜ん!?
…………。いまのは人気投票なんかに興味はない、という意思表示だったのでしょうか? それとも機嫌がよかったのでしょうか? 笑っては、いましたし……。……ううん、アリス同様、キャラが掴めないこと甚だしいです。
では気を取り直して、第3位の発表です!
初登場は『マテゴ1』! 僕の一番のお気に入りキャラ! 巫女服を着ない巫女少女! 神無 鈴音! 24票!!
ひゅぅ〜! どんぱんぱんっ!!
祝福の花火(?)も上がりました! では鈴音さん、どうぞ!!
鈴音「えっと、投票していただき、ありがとうございます」
――僕個人としては蛍と付き合いだしてからの2年間がものすご〜く気になりますが、教えてもらえないでしょうか!?
鈴音「えっと、ここではさすがに……」
――赤面したっ!? まさか18禁展開!?
鈴音「あ、いえ、17禁……くらいです」
――蛍と先輩みたいなことをっ! というか、よく考えてみたらそんな生活、ユウさんや先輩さんがいるこの場で話せるわけないですね。
鈴音「そ、そうですそうです」
――あ、でもユウさんはなにげになにもかも『視』ていたのでは?
鈴音「え、まさか……」
――なんか内輪話になってきましたので、ここらでなにか一言! 『1位になれなくて残念だった』とか。
鈴音「いえ。トップ3に入れただけで充分ですよ。敢えて言うなら、蛍がもっと順位が上だったらな、とか、姉さんとワンツーフィニッシュできたらよかったな、とかでしょうか」
――なんか、余裕がありますねぇ。以前よりも考え方が明るいといいますか……。姉の深螺さんに対するコンプレックスもすっかりなくなったようですし。
鈴音「はい。これからも前向きに頑張っていきます」
――前向きに……? あ、そっか。『マテゴ5』の最後で蛍は……。…………。鈴音さん、今日はどうもありがとうございました。どうぞ壇上から降りて蛍とイチャついていてください。
鈴音「え? あ、はい。それでは私に投票してくださった皆さん、ありがとうございます。またどこかで会えることを願っています」
――そのときは蛍と一緒であることを僕も願っております。
さて、ちょっぴり湿っぽくなってしまいましたが、明るくいきましょう、明るく。第2位の発表です!
あのアリス・ヒュプノスに視線で命令できる唯一の存在にして帰宅部の部長! 実はものすご〜く繊細な元祖横暴系! 多くの人に『先輩』と呼ばれるため、割と名前は覚えづらく、また難しい漢字であるため、ソラで苗字を書くことの出来ない人! 真儀留 紗鳥! 26票!!
ばしゅぅっ!!
紗鳥「おっと」
――うわぁっ!? 蒼白い光の柱が真儀留先輩にスポットライトの如く襲いかかった! そしてそれを平然とバックステップでかわすあなたは一体何者なんですか!?
紗鳥「お前もさっき言っていただろう。帰宅部部長だ」
――嘘だ!
紗鳥「お前……『ひぐらし』ネタはそろそろ古いぞ……」
――ああ、壇上が……真儀留先輩の立っていたあたりが少し焦げてる……。これ、演出のレベルじゃないぞ。マルツの奴、真儀留先輩に恨みでもあるのか……?
紗鳥「バイトを紹介したときに恨みを買ったのかもしれないな」
――『マテそば』との混同はやめましょうよ! っていうか、あなた本当になんでもアリですね!
紗鳥「なにしろ私だからな」
――…………。はい、納得しました。なんで納得できるのかはさて置くとして。……さて、バイトといえば蛍が初めて女装を経験した『マテゴ2』が思い出されますが?
紗鳥「うむ。いま思えば、あれが世界を救うきっかけになったといっても過言ではないな」
――確かに……。あれがなければ『水月鏡花』は生まれなかったですもんね。
紗鳥「それはそれとして、『水月鏡花』と発言する際に『みずつきかがみはな』と打ち込むのは手間じゃないか?」
――僕のタイピング状況まで見透かさないでくださいよ! あなた本当に何者!?
紗鳥「単語登録くらいしておいたほうがいいと思うぞ? それが面倒ならせめてコピペしろ」
――いま、そうすることにしました。でもその途端に彼女の名前が出てこなく……。
紗鳥「さて。私は『マテゴ1』の頃から常に人気があったな」
――鏡花の名前が出てこない話題に移した! でも、そうですね。僕は鈴音派だからあなたの魅力はよく……いえ! なんでもありません!! そんなすごい勢いで睨まないで!!
紗鳥「しかし、今回もまた1位は逃したわけか……」
――あと一歩の詰めが甘いんでしょうかね?
紗鳥「個人的には『マテゴ5』と『マテゴ0』で飛躍的に人気が上がるだろうと踏んでいたのだが」
――ああ、『マテゴ5』は僕もいいと思いました。すごい直球になりましたもんね。でも鈴音の告白には負け……コホンコホン!
紗鳥「まさか『マテゴ0』の『夢見る少女じゃ〜』で神無のお姉さんの人気があんなに上がるとは……」
――あ〜、あれは上がりますよ〜。しかし、なんか反省会みたいになっていますね。
紗鳥「しかし次こそは! 『生徒会』の人気投票では1位になってみせる!」
――ええっ!? 『生徒会』に登場するの、もう決定事項になってるんですか!?
紗鳥「私は教育学部に進んだからな」
――回答になってないようでなってるし! ええと、じゃあそろそろ、2位になれたことに関するコメントを。あ、『1位になれなくて残念』というのはやめてくださいね。散々言っていましたので。
紗鳥「ふむ、そうだな……。巫女娘! 人気投票では私のほうが上回ってやったぞ!」
――なにげに最後、自分が選ばれなかったことを根に持ってる!?
紗鳥「…………」
――えと、もう終わりですか……?
紗鳥「ああ。言いたいことはすべて言った」
――なんか『生徒会』のとある人物とキャラがかぶってるような……? ともあれ真儀留先輩、今日はありがとうございました。
さて。ではいよいよ。いよいよ第1位の発表です! いや〜、長かった! ここまで本当に長かった! 時間にして4時間くらいかかってるし!!
では! いよいよ第1位の発表です! 第1位は――
どどどっどっどどっどっどどどっどどっどどどっどどどんっ!!
はい、マルツ! 爆発系の魔法を連打してドラムロールを演出してくれてありがとう!
第1位!
マテゴ界のクーデレ! 漆黒の巫女! 勾玉使ってるシーンが見たかった! なんだかんだで蛍と通じ合う部分あるよね! な巫女服着ている最強巫女! 神無 深螺! 31票!!
かっ!!
――うおっ! 眩しっ!
深螺「……眩しいですね。ただの光の球のようですが」
――さて、深螺さん。第1位になった感想をどうぞ!
深螺「鈴音が1位ではなかったのが残念です」
――とことん妹至上主義なんですね、深螺さん……。こういうときにはもっと喜びましょうよ。
深螺「…………。やりました」
――無表情でブイサインて。しかも棒読み……。
深螺「しかし、私のどこがよかったのでしょうか?」
――え? えっと、鈴音ファンの僕に訊かれましても……。そうですね、やっぱり『マテゴ0』の『夢見る少女じゃ〜』は決定打だったかな、とは思いますね。
深螺「キスが決定打だったのですか」
――淡々と言わないでくださいよ。ちょっと蛍が哀れに思えてきますよ。あとは、僕は『マテゴ3』の『夜』の会話シーンが格好いいなぁ、とか思いましたね。
深螺「格好いいと人気が出るのですか」
――ええと、僕の中ではポイント高かった、というだけですけど……。
深螺「では鈴音にも剣を持たせれば人気出るでしょうか?」
――本っ当に妹至上主義なんですねぇ……。でも、僕の言っている格好よさはそういうものではないのですけど。
深螺「ではどうすれば人気が出るのでしょう?」
――1位になった人がする質問じゃないですね……。というか、僕は鈴音をプッシュしまくりましたし。
深螺「鈴音のバニーガールや猫はインパクトが弱かったのでしょうかね……」
――いや、あれは一番インパクトがあったかと……。えと、そろそろお時間も迫っておりますので、締めの一言をお願いします。
深螺「締め、ですか?」
――…………。
深螺「どうしましたか?」
――いえ、どうやって締めようかな、と。思えば最初は1位と2位の人だけでやる座談会というのを考えていたんですよね。深螺さんと真儀留先輩じゃやりにくいことこの上なかったので、こういう形式にしたんですけど、やっぱりこっちにしてよかったです。
深螺「そうですか。それはなによりです」
――はあ、どうも。……ああ、話がイマイチ膨らまない。これは僕が深螺さんを書いたことがないからなんだろうなぁ……。本当、どうやって締めよう……。
深螺「では、そろそろ締めるとしましょうか」
――はい?
深螺「ハッ!」
ユウ「わあっ!?」
鈴音「またっ!?」
蛍「あれ? なんで僕まで……?」
――ああ、『マテゴ0』の『夢見る少女じゃ〜』で似たようなことをやってましたね。ここもここで本当になんでもアリの空間だからなぁ……。蛍たちを文字通り瞬間移動させたのか。でもそれって霊能力で可能なのか……?
深螺「全投票数はいくつだったのですか?」
――投票数、ですか? ええと……全部で177票、ですね。
ユウ「へえ。そんなにたくさんの票が集まったんだ」
深螺「感謝、ですね」
蛍「もう完結したのに、人気はまだまだ衰えてないんだな……」
鈴音「蛍もユウさんもうかうか消えていられないね」
――そうですね〜。僕もまだまだ二次を書くつもりでいますし。
ユウ「じゃあみんな、またどこかでね〜」
蛍「『マテゴ』の未来の世界、『生徒会』もよろしく!」
鈴音「絶対的な別れなんて、存在しないものね」
――本編のテーマのひとつですね。それにしても、ああよかった。一時はどうなることかと思ったけど、なんとか綺麗にまとまりそう。
ユウ「じゃあ、せ〜の!」
全員「またね!」
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